日本語表記:新自走砲車台 ジへ(秘匿名称「ジへ」は便宜的にでっち上げた)
!!画像を貼れると嬉しい。一言解説も付けるとそれっぽい!!
スペック
(アジ歴C15010409100、搭載砲は10cm砲カノン砲ということ意外は不明)
第四陸軍技術研究所が戦後連合軍に提出するためにまとめた資料(C15010409100)に登場する謎の自走砲。10cm砲を搭載した戦闘用車両として開発されていたことが知られているのは、試製新砲戦車(甲)ホリと試製十糎対戦車自走砲カトだけである。当然この新自走砲車台は、そのどちらかであるだろうと思われたが、同じ資料の別のページにカト車が載っていること、名称や装甲厚、進捗状況がホリ車とは異なることから、別の計画であったと断定した。 上述の資料の他に、この新自走砲車台について言及している資料は見当たらないので、具体的な形状や搭載砲は想像するしかない。 ここで注目したいのは、発動機出力・装甲、この2つの数字である。これらの数字はチリ車のそれに一致することから、車体はチリ車のもとを流用したのではないかと考えられる。 また7.5cm砲に比して大型の10cm砲を搭載するにも関わらず、チリ車から重量が2トンしか増加していないところからすると、ホリ車のような重厚な密閉戦闘室ではなく、カト車のような簡易な開放型戦闘室だったのではないかと思われる。 こうした予想は、この車両が”砲戦車”ではなく”自走砲”であることからも裏付けられる。しかし、曲がりなりにも75mmの装甲を備えているので、対戦車戦闘を考慮した自走砲だったのだろう。
これは全くの妄想だが、新自走砲車台はカト車に対する不満から産まれたのではないだろうか。 というのも、カト車々体はチト車のものをベースにしているが、当のチト車は元々57mm砲を搭載する中戦車として計画されたものである。つまり57mm砲を載せる予定だった車体に、7.5cm砲どころか10cm砲を載せたわけで、当然車体のキャパシティを超えていたのではないだろうか。10cm砲の大火力も操砲が難しくては元も子もないと考えられても、おかしくはないだろう。そこで一回り大きいチリ車々体を利用した対戦車自走砲が計画されたのではないだろうか。 しかし、資料を見れば分かる通り、計画は設計段階で中止されている。おそらく途中でカト車との差別化が難しい、あるいはカト車でも十分ということになったのではないだろうか。カト車の搭載砲はホリ砲とほぼ同じものが利用されているが、計画ではカト砲はホリ砲より強力なものを搭載する予定であった。新自走砲車台は、この真カト砲を前提にして計画されたのかもしれない。そして、カト砲にホリ砲を流用することが決定されたことで、チト車体のカトでも十分に役目を果たせると判断されたのかもしれない。